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2018年1月27日土曜日
第13回子ども脱被ばく裁判報告と感謝
1月22日(月)、第13回子ども脱被ばく裁判が開かれました。南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟期日と重なりましたが、初めて参加する方々もおられ、会場は全国から50名を越える支援者が集まりました。当日の学習会、裁判での主張、原告の意見陳述は全て「ホットパーティクル」がテーマでした。午前の学習会には河野益近さんをお招きし「放射線の危険性と危険度―環境に存在する福島原発事故由来の強放射性不溶性微粒子」と題してお話をいただきました。河野さんは、外部被曝の危険度はいくつかの疫学調査の結果から明らかになっているが、内部被曝の危険度については具体的な研究は見当たらないこと。福一原発爆発で放出されたセシウムボールと呼ばれる強放射性不溶性微粒子が、体内でどのような影響を与えるかは全く分かっていないこと。特に呼吸を通して肺の内部に沈着した微粒子は、不溶性なので容易に体外に排出されることなく、肺胞の局所に大きな被曝を与える可能性を示唆しました。(講演資料を添付しますので、ご覧ください)
弁護団は法廷で、不溶性放射性微粒子の拡散状況や内部被曝のリスクは明らかになっておらず、従来のICRPの評価が適切ではない事も国際的な共通認識になっている。セシウムボールの内部被曝リスクの有無や程度が科学的に明確になるまで子どもたちを守る必要がないという考え方は誤りである。子どもたちはモルモットではないと主張しました。意見陳述に立った原告は、野球に打ち込む時の息子が最も輝いている。また彼を応援する自分も幸せを感じる。しかし、舞い上がる埃の中にあるセシウムボールが息子の健康を蝕むのではないかとの不安が募る思いと、だからこそ土壌汚染の測定をしてほしいと、被告を見据えながら訴えました。また、国や福島県が引いた避難地域に関わらず、福島県全体を補償や支援対象とすべきであることも主張しました。
集会参加者からも、内部被曝リスクを取り上げることは他の裁判にはない貴重な訴えであるとの意見もあり、本裁判の大きな焦点を参加者で共有した1日でした。当日裁判所に提出された署名は2327筆、総計で50830筆になりましたこと、感謝を持って報告します。さらに、この度、公正な裁判判決を求める第3回署名が始まりました。本文でも、いよいよ本裁判が内部被曝リスクの問題を議論する段階になったことを明記しています。これまでは裁判の会が中心でしたが、この度は原告団が中心となって署名を集めます。これまで署名した方も署名ができますので、さらに多くの署名を集め、公正な審議判決を求める思いを裁判所に伝えたいと思います。署名の〆切は裁判期日の約1週間前とします。署名用紙が必要な方は事務局アドレスにご連絡ください。
第14回裁判期日は4月25日(水)です。法廷を満席にして、裁判を支援しましょう。
第3回署名用紙(PDF)
放射線の危険性と危険度