2016年10月13日木曜日

第7回口頭弁論期日報告(片岡輝美)


裁判の会・片岡輝美です。昨日の第7回子ども脱被ばく裁判には、県内は元より、宮城や山形、東京や関東、兵庫、大阪、鹿児島、沖縄などから多くの支援者のみなさまが駆けつけてくださり、法廷は2席を残しての52席を埋めました。第2回緊急署名8381筆も提出しましたこと、合わせて報告します。ご参加くださったみなさん、また全国各地で署名を集め、裁判をお支えくださるみなさんに心から感謝いたします。本当にありがとうございます。
当日の午前中には、過日福島県に甲状腺検査縮小に反対する要望書を出した「子どもたちの健康の未来を守るプロジェクト・郡山」の根本淑栄さんから、県と対立するのではなく、県民や子どもたちの健康を見守ることを一致点として要望書を提出した思い、それにもかかわらず「今日は要望書を受け取るだけです」と繰り返す県側の対応など、真摯に子どもたちの健康に向き合わない様子が報告されました。しかし、根本さんたちの切実な思いと迅速な行動に、とても勇気づけられたのは、私ひとりだけではなかったと思います。要望書の詳細はこちらをご覧ください。http://kodomo-kenkotomirai.blogspot.jp

報告に続き、荒木田岳さんを講師に招き「脱被ばくを考える」をテーマに学習会を開催しました。荒木田さんは、原発事故が起きた場合日本政府が遵守すべき「原子力災害対策特別措置法」がありながら、それを守らなかった故に深刻な過酷事故となってしまったこと、また、原子力緊急事態宣言発令と住民避難の遅れ、事故被害の矮小化、各種安全基準の変更など同措置法の目的である「予防原則」とは全く反対の措置を執ったこと、福島県は「御用学者」により安全安心を振りまき無用な被ばくを、県民、特に子どもたちに強いたことから、避けることができたはずの「事故発生問題と被ばくを避けさせなかった問題」を引き起こし、その結果が、5年半の現状に繋がっていることを指摘されました。その意味において、子ども脱被ばく裁判は、国や県に原発事故を発生・拡大させた責任を追及し、福島原発震災による現状打開の道を切り開く重要な裁判であることを、荒木田さんのお話から、再認識再確認することができました。ご多忙な中、講師を快諾くださった荒木田さんに感謝致します。ありがとうございます。

昼食後には、弁護団より「これまでの裁判の進捗状況と本日の争点」について説明を受け、裁判所へ移動。地裁までアピールを行った後に、入廷しました。裁判の内容については、井戸謙一弁護団長から期日報告が出されましたので、ご覧ください。

私たち市民はこの5年間で、空間線量と土壌線量があり、両方を測定しなければ事実は分からないとの経験を積んできました。しかし、期日報告にもありましたように、国は「土壌汚染」には反論していません。土壌線量測定により、汚染ががクリアランスレベルを超えていれば、国側の主張が崩れます。痛いところを突かれるのは、国も避けたいのです。子ども脱被ばく裁判は実体審議に入って来ました。

次回期日は12月12日(月)です。これからも引き続き、ご支援ください。

昨日の様子は、下記で詳細に報告されています。
三輪祐児さん、鈴木博喜さん、ありがとうございます。
ユープラン:
https://www.youtube.com/watch?v=6jR6IEnFgJM(前半)