2018年7月14日土曜日

第15回子ども脱被ばく裁判報告と感謝

子ども脱被ばく裁判原告・支援者のみなさま


大変遅くなり申し訳ありません。第15回子ども脱被ばく裁判の報告です。7月9日、猛暑の中開催された第15回裁判参加者は40名余りと少なめでしたが、県内外の支援者のほか、シカゴ大学名誉教授・ノーマ・フィールドさんとシカゴ・ドゥポール大学で教鞭をとる宮本ゆきさん、アメリカや韓国出身の学生さんや韓国メディアジャーナリストなど国際色豊かな裁判期日となりました。国内外から関心を寄せていただいていること、暑さの中裁判支援に駆けつけてくださったみなさまに心から感謝致します。
午前中、白石草さん(独立メディアOur Planet-TV代表)をお招きし「県民置き去りの健康調査 〜不透明なベールの裏側」と題して学習会を開催しました。お話は前日開催された「一次検査を受診していながらがん患者として集計から漏れていた11名」に関する第10回甲状腺検査評価部会の報告から始まりました。再発や転移、予後の状態や治療など臨床面において、患者一人ひとりに起きている事実を明らかにする重要性に言及、また研究目的が不明確な調査が次々と行われている事実が情報開示から明らかになってきたこと、そして本来その調査は福島県民に向けて公表すべきものであることなど、多くの問題や課題を指摘しました。また、甲状腺がん患者の子ども達が厳しいアイソトープ治療に耐えている実例が紹介された時には心が張り裂けそうな思いを覚えました。ジャーナリストとして緻密な取材と情報開示を重ね不透明なベールを1枚1枚はがしながら真実を求める姿、さらには甲状腺がん治療を受ける子どもやその親御さんにしっかり寄り添う姿に聴衆は大きな感銘を受けました。この度、白石さんを含む7名のジャーナリストが結集し「一般社団法人原発報道・検証室レベル7」が立ち上がりました。今後の活動に大きな関心と支援をお寄せください。
意見陳述に立った原告は事故後、妊婦であったことから放射能被ばくの危機感を感じて、福島市から新潟県や会津若松市へ避難。その時の不安や悲しさを法廷で訴えました。7年以上経た今も国や福島県の不作為に対する怒りは消えるどころか、さらに心の奥深くに潜んでいることを傍聴者は感じたことと思います。
脱被ばく実現ネット・松岡さんが白石さんのお話と井戸弁護団長による裁判の争点説明を動画に撮りアップしてくださいました。ありがとうございます。また期日報告を添付しましたが、弁護団のページにも掲載してあります。どうぞご覧ください。
厳しい暑さの中、裁判所前では公正な裁判への期待を込めたアピールが行われました。また公正な裁判を求める署名2124筆を裁判所に提出。総計は57205筆となりましたことを感謝を持って報告します。傍聴席にいた福島県内二紙の記者に口頭で記者会見の案内をしましたが、残念ながら不参加でした。今回傍聴席に空席も目立ちました。新しい裁判リーフレットをご活用くださり、この裁判の意義を広めてください。ご協力を心からお願いいたします。第16回裁判は10月16日、第17回裁判は12月11日、第18回裁判は2019年2月20日です。みなさまのご参加をお待ちしています。片岡輝美

■県民置き去りの健康調査 ー 不透明なベールの裏側(白石草さん)
■子ども脱被ばく裁判 第15回口頭弁論:本日の裁判の争点
(映像の著作権は松岡さんにありますが、著作権に配慮した上で自由にリンク下さい)

■子ども脱被ばく裁判の会ブログ:http://datsuhibaku.blogspot.jp
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■子ども脱被ばく裁判弁護団のページ:http://fukusima-sokaisaiban.blogspot.jp
■「子ども脱被ばく裁判」を支える会・西日本:http://kodomodatu.jugem.jp
■子ども脱被ばく裁判を支える会・東日本:http://sasaerubimbo.hatenablog.com
■脱被ばく実現ネット:https://fukusima-sokai.blogspot.jp