2019年5月22日水曜日

第19回子ども脱被ばく裁判報告と感謝

子ども脱被ばく裁判の会につながるみなさま

 第19回子ども脱被ばく裁判が去る5月15日に行われました。県内や近県だけでなく関東や関西、九州からも支援者50名が駆けつけてくださいましたこと、深く感謝申し上げます。またフランスのテレビ局クルーも取材で参加。来年の3月に予定されている番組「核の歴史」で子ども脱被ばく裁判が取り上げられます。

 午前中の学習会では「放射能測定マップを読み解く」と題して、認定NPO法人ふくしま30年プロジェクト・清水義広さんにお話をしていただきました。「みんなのデータサイト」は2012年に企画が始まり、3年を掛けて延べ4千人の市民が3400箇所の土壌採取と測定を行われました。6年の歳月を掛けた食品測定データも合わせた集大成として「図説17都県放射能測定マップ+読み解き集」を2018年11月に出版。今も大きな反響が続いています。清水さんは東日本各県や静岡県や長野県に広がる土壌汚染の状況や気になる食品の状況などを分かりやすく説明しながら、事実を淡々と伝えてくださいました。
 「図説17都県放射能測定マップ+読み解き集」は膨大な測定結果と共にチェルノブイリ原発事故との汚染や権利・移住の権利の比較、年間20mSVや甲状腺ガン発症の問題などの資料も豊富です。脱被ばく実現ネットブログに公開されている清水さんのお話と照らし合わせながら、ぜひ読んでいただきたいと思います。
 お話のなかでコシアブラの汚染状況に触れました。実は裁判終了後、私・片岡は共同代表の水戸喜世子さんら支える会西日本のメンバー4名を会津若松にお連れしました。夕食は会津郷土料理の居酒屋へ。店主が「今日はおいしいコシアブラが入っている」と薦めてくれました。もちろん即座に断りしましたが、学習会で聞いた直後だっただけに、市民には全く伝わっていない現実に驚きを隠せませんでした。また読み解き集は福島県外での購入やメディアの取り上げが多いが、福島県内のメディアは取り上げず購入数も少ないとのこと。「事実を知りたくない、知ろうとしない」地元の思いも見えてきました。

 午後には井戸謙一弁護団長から「本日の焦点」の説明があり地裁前に移動。小雨が降る中、支援のアピールが続きました。この日の法廷も原告の意見陳述がありました原発の爆発があって、避難しようにも情報が隠されていたので、どの方角に逃げたらいいのかが分からなかった。結局住んでいたいわきの線量よりもさらに高い中通り北部に避難してしまった為に子どもに過剰な被ばくをさせてしまった無念が語られました。裁判の内容や報告、今後については、弁護団からの報告をご覧ください。

 裁判の振り返り集会で、ひとりの女性が福島駅前で、脱被ばく実現ネットのみなさんが配布されていた裁判のチラシを受け取ったことから初参加をしたと発言。参加理由はお孫さんが甲状腺ガンを発症したからです。国や県が被ばく防護を疎んじたことへの怒り、発病が原因で就職も困難であったことへの苦しさを述べてくださいました。見えない放射能被害に立ち向かうには、人々がつながっていくことが不可欠です。今回、裁判所に提出された「公平な裁判を求める署名」は6,821筆!総計で69,414筆となりました。国内では生協などの団体から力強いご協力を、またヨーロッパで子ども脱被ばく裁判を訴えた原告に共感した市民の協力をいただきましたこと、感謝致します。まさに、人と人が繋がっている力を実感しています。

子ども脱被ばく裁判は不溶性放射性セシウムによる内部被ばくを取り上げた初めての裁判です。その裁判もいよいよ佳境へ入って来ました。10月からは証拠調べ期日が5回(10月1日、11月13日、12月19日、1月23日、3月4日)続きます。通常は3回程度とのこと。裁判官の意気込みが感じられます。次回第20回裁判は7月9日(火)福島地裁で行われます。傍聴席を満席にして弁護団原告団を応援しましょう。
片岡輝美